新潟の環境に合わせた調査と設計。利用者目線で高速道路を作り、守る【土木事業部 土木技術部】

メンバー

  • 清水 遼介さん (28歳)
    土木事業部 土木技術部 土木設計課

  • 天野 裕久さん(43歳)
    土木事業部 土木技術部 技術調査課 主任

社員の所属・記事内容は、記事公開日当時のものです。

清水さんの仕事

自己紹介をお願いします。

清水遼介です。高専を卒業し、新卒で入社して9年目になります。入社後6年間は湯沢道路事務所の土木課で施工管理の仕事をしていましたが、3年前に現職に異動になり、現在は主にサービスエリア、パーキングエリアのバリアフリー化の設計等の業務に取り組んでいます。

サービスエリアのバリアフリーというと、建物内の段差解消などですか?

いえ、どちらかと言うと「建物外」です。具体的に言うと、車道と歩道との段差をなくす取り組みです。

えっ? 車道と歩道の段差を無くしたら、危なくないですか? 車入って来ちゃいますよね?

大丈夫です。段差をなくしても安全なように、人や車いすは通れるけれど車は通れない間隔でポールを立てたり、様々な工夫・検討を行っています。一言に「バリアフリー」と言っても色々なやり方がありますから、まずは現場調査を行い、様々なパターンを検討し、最適なプランを親会社に提案します。

図面もご自身で?

はい。ちょうど数年前から行っている「土木設計力の維持・強化を図る取り組み」の一環として、図面を自作することが増えました。独学なので、協力会社さんや先輩に教えてもらったり助けてもらったりしながらですが、確実に自分の自信にもつながり、社内の技術向上に貢献できていると感じています。

清水流 仕事の流儀

拙速は巧遅に勝る

10年ほど前に知った言葉なのですが、今でもこの言葉を自分の仕事のモットーにしています。技術職なので、こだわりは大事にしながら、何事もスピード感をもって対応するようにしています。もちろん「拙速」でも手戻りがないよう、ミスには注意しています。

自分の言葉・自分の説明で相手が納得してくれる喜び

上記にある通り、「最適なプランを提案すること」が私の仕事のひとつです。相手に対して自分が考えたプランが最適であると、説明・説得する必要があります。この部分が何度経験しても難しく苦労するのですが、その分、相手が納得してくれたり、「それいいね!」と言ってもらえた時は嬉しいですね。

利用者目線の提案を

湯沢道路事務所にいた頃、谷川岳パーキングエリア(下り線)のリニューアル工事の施工管理を担当しました。その時、多くの方がここに湧き出ている天然水を汲みに来られていることに注目し、駐車スペースを水を汲む方が利用しやすいようにする等、バリアフリー工事現場での経験を反映し利用者目線で提案・設計しています。私が学生時代に長岡で体験した中越地震。高速道路の復旧の速さに感動しました。あの時と同じように、人々の生活を支える高速道路の重要性を忘れず、これからも利用者目線の提案ができるよう精進したいと思います。

天野さんの仕事

自己紹介をお願いします。

天野裕久、43歳です(笑)技術調査課に所属し、ここ4年は、主に塩害の調査を担当しています。

「塩害」というと?

道路や橋の材料であるコンクリートの中に「塩分」が入り込むと、中に埋め込まれた鉄筋を錆びさせてしまいます。ご存じの通り、錆びた鉄は膨張してコンクリートが剥落し、一般の方に被害が出たり、最悪の場合、橋が落ちてしまう…ということにもなりかねません。また、これらの状況は、見た目には分からないのが厄介ですね。なので、私たちが「塩害調査」という形で、コンクリートの一部を採取して調査しているのです。

塩分はどこから?

海に近い場所ですと、海から塩分が飛来する「飛来塩分」がありますし、冬場の路面凍結を防ぐ「凍結防止剤」に含まれる塩分もあります。

調査後は?

調査後は、その結果を「調査報告書」にまとめます。毎年だいたい雪が降るまでに調査を完了させて、雪が解けるまでに報告書を完成させるサイクルですね。報告書の内容としては「補修方法」の提案までを担当しています。その際に必要となる「補修図面」の作成も行います。調査で分かった塩分量を元にシミュレーションをかけて、どのくらいの範囲をはつり取る(削り取る)必要があるのか?等、数値を割り出してまとめるんです。

天野流 仕事の流儀

現場を肌で感じる楽しさ

元々現場に出て体を動かすことが自分に向いているので、一週間のうち、3・4日現場に行く今の仕事がとても性に合っています。現場を肌で感じる楽しさ…ですかね? 橋の下や点検通路とか、普段は入れないようなところにも行けますしね。子どもの頃憧れた“はたらくくるま”「高所作業車」に乗れます。あと新潟県だと、現場はだいたい自然豊かなところですから(笑)、作業をしていても気持ちがいいですね。

とにかく安全第一

現場での作業は私一人ではなく、他の社員や協力会社さんと一緒に進めます。なので、その現場にいる全員が安全に作業が出来るよう、自分だけでなく周りのことをしっかりとみれるよう心がけています。とにかく、安全に業務を遂行すること。それが私の仕事です。

点検業務が命を守る

2012年12月に起こった、中央自動車道下り線の笹子トンネルの天井板落下事故。長岡の事務所にいた私は、他の社員10名ほどと一緒に、事故の翌々日に現場に向かい、上り線の笹子トンネルの点検作業を行いました。すぐ隣で大変な事故が起こっている。全国から応援に駆け付けた100名近い作業員たち。現場の緊張感は、言葉では言い表せないほどでした。日々の点検がこのような事故を起こさないための唯一の手段であること、点検業務が命を守ること、これらを肌で感じた忘れられない出来事です。

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