エンジプレス

製品開発に挑む舞台裏 ~開発に関わる人たちに迫る!~

メンバー
  • 田村 進一
    技術推進部 技術開発部 技術開発課

  • 富田 正則
    施設事業部 施設保全部 部付部長 (施設制御室長)

  • 河本 敬文
    技術推進部 技術開発部 技術開発課長

  • 関口 拓也
    施設事業部 施設保全部 施設中央保全課長代理

※社員の所属・記事内容は、取材当時のものです。

リアルタイムな位置表示により交通管理車両や雪氷車両の効率的な作業、管理を可能にする「GPS 車両位置管理システム」。
今や欠かせないこのシステムの開発経緯について担当者の皆さまにお話を伺いました。

今回は、自社で開発した「GPS車両位置管理システム」の開発担当者の皆さまから、開発の経緯や苦労した話などをお聞きします。まずは、この製品についてご説明をお願いします。

富田:私たちは2008年から開発に携わっています。「GPS車両位置管理システム」は、高速道路の管理車両の位置や速度、作業内容をリアルタイムで管理事務所の監視モニタに見やすく表示されるシステムです。これにより、交通管理車両や雪氷車両に迅速で的確な指示が可能になり、効率的な管理・運用につながっています。交通管制室の中央局を経由して高速道路上の情報板に作業情報が表示され、一般ドライバーへの情報提供を行うこともできます。

田村:NEXCO専用のデジタル無線を活用しているので、災害時でも確実な情報を得ることが可能です。

システム開発のきっかけと経緯について教えてください。

田村:昔は、管理車両の運転手が自車の位置をキロポスト看板を頼りに確認するしかありませんでした。夜間や降雪時は見えづらく、苦労していたのをきっかけに開発されたのが「GPS車両位置管理システム」です。自車の位置がキロポスト表示される画期的なシステムでした。

現在はキロポスト表示だけではなく、作業内容も表示されるものに進化したようですね。

富田:そうです。例えば雪氷作業で、どこで除雪をしているかや湿塩散布をしているかが管理事務所の監視モニタで表示され、作業状況をリアルタイムで把握することが可能です。また、除雪車で投雪禁止区間をオペレーターにアナウンスする機能や、湿塩散布車であれば区間毎の凍結予防の塩を散布する量を自動制御する機能があり、それを頼りに作業することが可能です。

システム開発はどのように行われたのですか?

田村:昔の除雪作業は、道路の形状を熟知しているベテラン作業員の技術と経験を頼りに作業をしてきました。「GPS車両位置管理システム」などの製品を開発するにあたっては、この熟練の技術を参考にシステムに活かすようにしています。

関口さんも開発に関わっていましたが、どのような苦労がありましたか?

関口:高速道路のキロポストに紐づけて作業内容を入力するのですが、図面上に記載されたキロポストデータと実際に高速道路上に設置されたキロポスト標の位置には差があります。精度を上げるために、実際に高速道路を走ってキロポスト位置を測定し、調整する必要があったのが大変でした。私は、NEXCO東日本管内の高速道路を走ってデータを収集する仕事を担当しました。

システム導入までにどれくらいの期間がかかりましたか?

関口:東北支社管内の導入作業では、運用開始まで約半年くらいはかかったと思います。

河本さんは、現在このシステムの改良を進めている立場ですが、効果をどのように考えていらっしゃいますか?

河本:自動化されることで効率化アップはもちろんですけど、省力化にもつながっているので無くてはならない主力システムだと思います。監視画面の見やすさ、作業ダイヤグラムの表示、日報など各種書類の作成など、開発から何度もアップデートして、さらに使いやすいものになっています。

開発のバトンを渡され、今後どのように展開していきたいですか?

河本:今ではNEXCO東日本だけでなく、NEXCO西日本でも導入していただき多くの方に活用いただいているシステムですので、今後も皆様の意見を吸い上げて、時代に合わせてさらに便利になるよう開発を続ける必要があると思っています。